4月に入り新社会人がスーツを着て見かけることが多くなりました。
改めて私自身、新聞の読み方について考える機会がありました。私はほぼ新聞を読んだことがありません。子供の頃、家では読売新聞をとっていましたが私が楽しみにしていたところといえば
- テレビ欄
- コボちゃん(4コママンガ)
- 折り込み広告
だけで、新聞をほぼ読みませんでした。高校受験の時や入社試験では面接対策として新聞を読むことを推奨していますが全くやらず今に至っています。
幸いなことに専門知識を若い頃に身につけることを優先してやってきた効果で専門的な知識で今までやってこられた感じです。
ところが40歳を超えると流石にそれだけではいけないようです。
- 会社ではビジネス全体の話に参加して意見やアイディアを求められる場面が多くなる
- 資産形成は自己責任でやらないといけない社会になりつつある
- 実は国は国民のためになることをやっているが知らないと恩恵は得られない
と言うことがようやく、この年になってわかりました。
この気づきを気に今までしてこなかった新聞を読むと言うことにチャレンジしようと思い、新聞の読み方について調べて、その方法をまとめました。
なぜ新聞を読むのが難しいのか
なぜ新聞を読むのは難しいのでしょうか。私が思うには
- 文字が多く読みきれない
- 同じ内容に対していくつもの意見があり、何が言いたいのかわかりづらい
- 新聞にはお作法がある
- 外来語が多用されていてわかりづらい
- 微妙な特殊表現が使われている
と言うことなのではないかと思います。
そこでそれぞれの難しさをどうしたらやりやすくなるかを考えてみました。
新聞の記事の構成と時間がない時の読み方
まず、新聞の構成を知っておくことが必要です。
大きく分けると
- 記事
- 意見
になります。そして
- 社説、コラム・・・意見
※新聞社としての意見ではなくて文章を書いた人の意見。新聞社としての意見はありません。 - それ以外・・・記事
です。
意見のところが特徴的です。
他の企業と違うように思います。企業のホームページに書かれている内容や企業から出される情報は、企業としての意見であり個人の意見ではありません。ですが、新聞ではその文章を書いた人達の意見なのです。あくまでも「説」なので、全て同じ意見で統一されているわけではないと言うことです。ここがまた難しくしている一つの要因だと思います。小説やビジネス書を読む時は、作者の首尾一貫した考えや意見に基づいて書かれているのでわかりやすいのですが、新聞には同じ内容に対して別の意見が掲載されている事もあり「あれ?どっちなの?」と思うようなところが出てきます。
なので、まず新聞を読むときに頭に入れておかなければならないのは
- それぞれの文章はその中で完結しているということ
- いろいろな意見や記事があり紹介されているだけ、別の意見が載っていても気にしない
ということなのだと思います。
意見の書かれている社説やコラムは、小説やビジネス書と同じ感覚で読んでもらっていいのですが、記事の方はあくまでも情報なので、情報を早く捉えられる工夫がされています。これが、また読み慣れないと特殊に感じます。
記事は
- 見出し
- リード
- 本文
で構成されています。
まず、記事の最初にあるのが見出しです。一際大きな文字で書かれています。文字の大きさが記事の重要性も表しています。まず、時間がない人はこの見出しに目を通しておくだけで簡単な内容はつかめます。文字数の制限もあるのでちょっとぶっきらぼうな表現になっているので少し自分で補完してあげないといけません。
例えば、2021年4月6日の記事の見出しで
個人事業主に識別番号
2021年4月6日 日経新聞朝刊
補助金や税務、効率化
と言う見出しがありました。
これは
「個人事業主」向けに新たに「識別番号」を付与して「補助金や税務」を「効率化」させる仕組みを検討する
と言うことを意味しています。私個人の感想ですが、この語間が難しいと思います。それぞれの単語の状況がわかっていないと、とてもではありませんがこの語間を間違って入れてしまい違う意味かと思ってしまいます。
そこで、新聞に読み慣れていない人にとっての速読のやり方のおすすめは
- リードの部分を読むと言うことです。
リードは、見出しの後に続く一段落分の文章です。小さな記事だとこのリード部分がなく本文に入るものもありますがその場合でも最初の一段落分を読めばわかることがほとんどです。
最後が内容の部分ですが、ここまで読めば詳細はわかりますが、ここはリードを読んでより深く知りたいなと思った時だけ読めば十分です。
新聞の特殊な表現を理解すると面白いことがわかる
次に、新聞でわからないところは微妙な表現があるところです。今回いろいろ調べていて初めて知りましたがそう言うことが裏に隠されているのかと思うと面白くなりました。私も会社の資料を作る時に曖昧な表現を使う時がありますが、新聞社も苦労しているんですね。これらの表現はテレビのニュースなどでも出てくるので覚えておくと便利です。
表現 | 意味 |
---|---|
関係者の話で分かった | 名前や役職はふせなければならないが、調査している人から聞いている確かな情報。 なので、書かれていることは事実。 |
成り行きが注目される | 記事にしておきたいぐらいの内容だが、記事の対象となる事柄について見通しが立っていない。先のはある話の中間報告のような記事であることを示している。 |
話などでわかった | スクープで書いた記事に自信を持っているかなり重要なもの。 内容も事実だし、かなり重要な記事。 |
いずれにしても | 記者がうまくまとめられていない時に使う言葉。内容も大したことはないのであまり読まなくて良いかも。 |
1両日中にも強制捜査に | 捜査当局に配慮しているだけで、今日、強制捜査をすることは実は確定している。 |
強制捜査 | 逮捕するまたは捜査すると言うこと。別に捜査するわけではない。 |
任意捜査 | 逮捕や家宅捜索はしないで、捜査するということ。 |
政府首脳 | オフレコ(記者会見後の話で記事にしても良いこと)を話した内容。名前を隠してなら報道しても良いということ。 |
新聞には出てきませんが、テレビや週刊誌には
- 消息筋・・・そういう雰囲気で、事実かどうかよくわからないけどという内容。噂のようなもの。
- 関係筋・・・噂以下。
これらは意味がないそうです。無視しましょう。
わかりづらい外来語を理解する方法
次に新聞でわからないところは、なんと言っても外来語や用語だと思います。
専門用語や難しい言葉は「用語解説」と言う部分があるのでそこにコンパクトに纏まって小さく出ていることがあります。
この部分は積み上げないといけません。
Googleで「外来語 言い換え」と検索してみると国立国語研究所のページが出てきますが
「このページの内容は,平成21年9月末までのものです。今後の更新はありません。」
とあり、ちょっと古すぎるのでわかりづらい時はネット検索するのが一番です!Google先生に教えてもらいましょう。
どの新聞を読んだらいい?
正直どの新聞でもいいと思います。試しにそれぞれ読んでみて自分の合うものを探すのがいいです。
私としてのおすすめは
- 読売新聞
- 日本経済新聞
です。特に、一番読みやすいのは読売新聞だと思います。ただ、社会人として経営層に近い人は日本経済新聞を読んでいるので私としては、読みづらいと感じはするのですが日本経済新聞を読んでいこうと思っています。
それぞれ新聞の特徴はあるので以下を参考に選んでみたら良いと思います。
- 読売新聞
発行部数も多いこともあり、大衆紙の代表格です。それだけに、わかりやすい内容で書かれています。敷居も低いのでまず初めて読むにはおすすめです。
一度新聞を読むのに挫折したことがある人は、ここからはじめてたら良いと思います。 - 日本経済新聞
経済に特化した新聞です。よく、就職活動をするときに読むべきだと言われます。
株式や企業に関する情報が多いですが、実は国際情勢の記事もとても多いです。特にアメリカに関する情報が豊富です。経済はアメリカ中心だからなのだと思います。
経済の観点から見ているので、ちょっと世間の見方やテレビニュースとは違うことがありますが自分にはない視点を得たい人や経営層と話をする機会を持ちたい人はおすすめです。 - 朝日新聞
朝日新聞といえば「天声人語」です。日本経済新聞とは違い、こちらは中学・高校・大学受験の時に読むべき新聞と言われます。受験に取り上げられる記事やコラムが多いです。学校の先生や教授が朝日新聞を読んでいる割合が多いそうです。
これから、受験をする人にはおすすめです。 - 毎日新聞
中立的な記事が書かれています。新聞の本質である事実を情報として提供すると言うことを忠実に表しています。それだけに単調なのであまり面白みには書けます。
先入観を持たず情報を自分で考えて意見を持ちたい人にはおすすめです。 - 産経新聞
こちらの新聞は、論調がはっきりしています。新聞には新聞社としての意見はないと書きましたがそうは言っても基本的な思想はあります。ちょっと、その色が強いので、合う人はどハマりします。「経」の字が入っている通り、経済にも力を入れています。
まとめ
まとめです。
- まずはリードを読もう
- 考え込まず、ありのまま受け取ろう
- 特殊な表現を覚えて楽しく読もう
最後まで読んでいただきありがとうございます。
以上参考になったら嬉しいです。