脳動脈瘤がわかってから、今やっている事が本当に自分がやりたい事なのかを毎日のように考えています。今だに何がやりたい事なのかがわからず、毎日会社に行くのが憂鬱だし、無駄に時間を過ごしているような気がしてなりません。
私は比較的すぐに人よりも早くある程度まではできるようになるのですが、すぐに飽きてしまい、いつもずっと続けていたら人よりも出来るようになるんじゃないかと思っていました。
そんな時目に止まったのが「かくれ繊細さん やりたい事の見つけ方」です。もしかしたら、やりたい事が見つけられるのかもしれないと期待して購入しました。
この本を読んで、自分はかくれ繊細さんなんだと自覚しました。まだ、やりたい事探しをしている最中ですが、同じ様な思いをしている人のヒントになればと思い本の紹介をしたいと思い記事にしました。
皆様の参考になれば幸いです。
本の情報
- 著者:時田ひさ子
- 出版社:あさ出版
- 出版日:2022年5月14日
- ページ数:254ページ
著者の時田ひさ子さんは、自身がかくれ繊細さんであると同時にカウンセリングを15,000時間、月100時間以上も講座受講生とやりとりをするというかくれ繊細さん(HSS型 HSP)のカウンセリングや研究のスペシャリストです。
こんな人におすすめ!
私が本書を読む事をおすすめする人は
- やりたい事探しをずっとしている人
- やりたい事が何なのかわからなくなってしまっている人
- とりあえずやってみて人よりもも少し出来るようになると飽きてやめてしまう人
- 趣味や目標を立てててはコロコロ変えてしまい罪悪感を持ってしまっている人
- 昔はやる気があったのに、何かのきっかけで喪失感を持ってしまっている人
です。
要点とポイント
かくれ繊細さんって何?
少し前に「繊細さん」という言葉で中田敦彦さんが2020年にYouTubeでも紹介し、大変人気のある解説動画でその後もたくさんの繊細さん関係の解説動画を出していますので本書を読む前の、予備知識として繊細さんを理解してからだとより理解が深まると思います。
かくれ繊細さんは、繊細さんの部分に加えて、好奇心を持っている人です。専門用語ではHSS型 HSPと言います。
好奇心があるのに繊細というのは真逆の事をやろうとしている人です。アクセルとブレーキを同時に使っているような感じです。前に進みたいけどなかなか進めない。均衡を保っているとどんどん熱くなりどうにもならなくなってしまいます。自分の矛盾に悩んでしまう人です。
かくれ繊細さんは、やりたい事に気付かないふりを習慣化した事によってわからなくなった
かくれ繊細さんは本書では11個の特徴を持っているといっています。今回は、私に当てはまるなと思うものを紹介します。
- まわりの期待に応えたい
- 誰かに喜んでもらえるなら、自分の気持ちは抑え込む
- 9の長所より1の短所にクヨクヨしやすい
- 自己卑下し、不安を感じやすい
- 時々猛烈に休みたくなる
- 猛烈に自信のある分野がある
- 中途半端な人を見るとイライラする
他にも特徴がありますのでぜひ本書を読んで自分に、当てはまるものがないか確認してみて下さい。
著者の時田ひさ子さんがカウンセリングで気付いたのは「かくれ繊細さんはやりたい事がすでに自分の中にあるのにやりたい事に気付かないふりを習慣化してしまったために、自分の中の答えがわからなくなっている」という事でした。
私もこのような人なのかもしれません。脳動脈瘤になってから、何がやりたいんだろうと何度も考えていますが全く見つからないのです。
かくれ繊細さんはやりたい事探しを続ける
かくれ繊細さんは「やりたい事で生きていきたいがそれが何なのかわからない」というそうです。この言葉には次のような2つの意味にわかれるそうです。
- 何をやりたいと思っているか明確にならない
- やりたいことはわかっているが、踏み出せない
これらはいずれもやりたい事を出さないようにしてきた結果、何がやりたいのかがわからなくなってしまっていることによるものだという。
こうして前に進めない状態が続くとどんどん自信を無くし、そして、自分を否定してしまうことになります。
かくれ繊細さんは、好奇心があるので色々なものに手を出すが周りの目が気になる繊細さんなので周囲から少しでも変な反応をされるとそれが気になり進めなくなってしまいます。
こうして、かくれ繊細さんは、「普通」とか「標準的」という言葉に敏感になり合わせようとして、本当にやりたいことを隠してきました。
これが、好奇心を持ってやりたい事探しをしているが見つからない理由だということです。
これには、私も納得しました。確かに人の目が気になります。一気にやりたいようにやってみた後に本当にこれで良かったのかと思う事が多々あり、気になっている自分がいる事に気付かされました。
かくれ繊細さんは飽きっぽくない!ただ疲れてるから休んでるだけ!
かくれ繊細さんは好奇心が旺盛なので、次々と目移りしてしまいます。長期間やりたいことを続ける事はできないと自覚することが大事になります。
やりたい事が次々変わると何か悪い事をしているような気がしてしまうのがかくれ繊細さんです。これも世の中が、マルチタスクはいけないとか一つに絞らないといけないという風潮に敏感に反応してしまっているからだと思います。
やりたい事を次々と変えることを許す事が大事です。
一方で何もしていないことを許せず、自分を苦しめてしまうのもかくれ繊細さんです。何もできないときや、やる気が起きないときは怠けてるとか思わず、この時間は次のために疲れをとっているんだと捉えて良いのです。なぜなら、かくれ繊細さんは、好奇心があるから必ずまた動き出すからそれまではじっくりと疲れをとればいいのです。
この言葉救われます。本当にありがたい。私も何もしていないとサボっているように感じるし、土曜日や日曜日にやる事を決めていないとせっかく休みの日に何もしなかったと自己嫌悪に陥っていました。休んでいいんだと思えるようになりました。
かくれ繊細さんは多才!
かくれ繊細さんはたくさんの才能があるので、尖っている部分がいっぱいあるウニのようだと言っています。この本では10個の才能について紹介されています。
ここでは、私が当てはまるなぁと思ったのは次の6つです。
- 本質を見抜く才能(観察して良い面も悪い面もわかる)
- 不適切なところを正す、全体を最適化する才能(すでにあるものを改良する)
- 真似をする才能(早い上達につながる)
- 的確に検索、調査する才能(調べ物が得意)
- 相手に合わせて指導できる才能(相手の能力、理解度を見抜く)
- アイデアを思いつく才能(常識にとらわれず、組合せで新しい方法を思いつく)
かくれ繊細さんは、多才なのに常に他人がどう見ているかが判断の対象なのでこれからを発揮する事が、難しくなってしまっています。自分の持っている能力を謙遜せずに発揮していくことが必要です。
かくれ繊細さんがやりたいことを見つけるためには…
かくれ繊細さんは、些細な事でも気づくので他の人よりも痛みや判断しなければならない回数が多くなってしまいます。かくれ繊細さんは、これらの過去の判断に翻弄されてしまうことが多くなります。
そこで本書では自分がどの段階にいるのかを判断して、本書に書かれているワークにしたがって自分がどうしてそうなっているのかを理解することで腹落ちさせて本当にやりたい事を確かめていく事を進めています。
本書では、この段階の事をフェーズと呼び8つの段階があると示されています。自己分析シートが本書にはついているのでぜひやってみる事をおすすめします。ここの部分はとても大事な内容でぜひ読んでみて欲しいです。
ちなみに私の場合は、次のフェーズの項目が多く該当しました。
- フェーズ2:思考で答えを導き出しているフェーズ
- フェーズ4:期待に応えるために自滅するフェーズ
- フェーズ6:自信をもてないで自滅するフェーズ
- フェーズ8:いつか必ずやり遂げると思うフェーズ
1つに決まらずたくさんのフェーズが当てはまるのは、それぞれの自分で思っている分野でフェーズが違いそれが反映されてしまっているからだそうです。
私の場合は、
- フェーズ2は仕事
- フェーズ4はリーダーとしての役割
- フェーズ6は技術
- フェーズ8は人生
と言ったところです。
ぜひ、本書を読んで考えてみる事をおすすめします。
まとめ
まとめです。
- かくれ繊細さんは、好奇心と繊細さが同居していてアクセルとブレーキを同時に踏んでいる人
- かくれ繊細さんは、過去の習慣によってやりたい事を押さえ込んでしまっているだけなので、この習慣をときほぐしていく必要がある
- かくれ繊細さんは、多才。他人にどうみられているかが軸になってしまっているので、謙遜せず認めていこう
- かくれ繊細さんが、やりたい事を見つけるためには自分がどの段階にいるのかを見極めてなぜそう思ってしまっているのかを腹落ちさせるリハビリをすることで見つけることができる
以上、最後までお読みいただきありがとうございます。参考になったら嬉しいです。