未破裂動脈瘤の保険適用できるようになった最新治療法のフローダイバーター手術前の準備から退院するまでに行われた検査や治療を紹介します。
私の場合は、なかなか実際に入院するまではどのように治療が進んでいくのかがあまりわからず不安な日々を過ごしました。
同じ病気の人の不安が少しでも解消されたらと思います。
手術前の準備
手術前説明
私の場合は、確定診断をした後の4ヶ月後に手術するかを最終決定することになったので、そのときに手術前説明を受けました。6月に最終的に手術をすることを決めて説明を受けました。
私の場合は、フローダイバーターと呼ばれる術式で行うことになりました。なぜこの術式になったかというと、
- 内頸動脈瘤で頭をあけてのクリッピング手術は困難なこと
- 内頸動脈瘤の入り口部分が広めで、コイル塞栓術をする場合にはコイルを入れてさらにステントを入れる場合があるため、一度で施術が終わるフローダイバーターの方が適していること
- 通っていた病院がフローダイバーターの手術が可能で、血管内治療で実績のある医者がいること
- フローダイバーターの保険適用範囲が広がり2020年9月より小型の動脈瘤を含む、全ての内頚動脈瘤に対してフローダイバーターによる治療適応が可能となったこと
になります。
手術前の説明では、どうしてもリスクの話が説明されるのでとても怖くなります。私もそこはとても不安になりましたが、今まで2年間の不安を経験しこのような不安と破裂したときの体の状態を考えてやろうと考えました。仕事がら医療におけるリスクの発生確率がとても大きく感じられている(私の仕事では、1桁下の0.1%以下を常に目指しています)のですごく不安になりました。
手術前に書面で説明されたリスクは次の通りでした。以下のリスクが発生する確率が全部で約5%で、後遺症や死亡したりするのは約1%と説明を受けました。
※この辺りの数字は、私が理解した内容なので必ず主治医に確認してご自身が納得するようにしていただきますようお願いします。
- ガイドワイヤーやカテーテルで動脈瘤や血管を突き破る
- 動脈瘤が血栓化する過程で炎症を起こし、神経を圧迫して目に障害が出る(視力、視野障害など)
- 施術中に発生した血栓が脳血管に流れ込み、血管をつまらせ脳梗塞を起こす
- ガイドワイヤーやカテーテルによって血管が傷つき、血管に裂け目が生じる(血管解離)ことがあり、ここに血栓が生じて脳梗塞が起きたりや血管が破裂して出血する
- 穿刺部からの出血
- 治療器具の破損で血管内に治療器具が残ることによる脳梗塞や脳出血
- 穿刺部の末梢神経障害
- 造影剤などによるアレルギー、臓器障害
- 感染症
- 治療時間が長くなることにより、放射線の影響で脱毛する
- ステント内血栓症による脳梗塞
- 分岐血管・穿通枝の血流低下・閉塞、動脈解離、ステント逸脱、長期的にはステント内狭窄(血管狭窄)、脳出血
- 遅発性の動脈瘤破裂(原因未特定、確実な予防法は未確立)
手術準備のための薬服用開始
手術の10日前から合併症を防ぐために薬を服用します。私の場合は次のものを処方されました。この薬は、術後も飲み続けます。
- バイアスピリン 100mg
- クロピドグレル 75mg
- タケキャブ 10mg
手術前検査
手術で入院する前に、薬を服用して1週間後ぐらいに一通りの検査を行います
血液検査
血液をサラサラにする薬を服用しているので、少し血が止まりづらくなっているので採血後には、採血部を抑えている時間がいつもよりも長く、5分押さえるように言われました。
血が止まらなくなると強調されるものでビクビクしていましたが、ちゃんと押さえれば普通に止まるので安心しました。
胸部と脳のレントゲン撮影
胸部のレントゲンは、健康診断などでもよく撮るので特にびっくりしなかったのですが、今回は脳のレントゲンも撮りました。
脳のレントゲンはベットの上に寝てレントゲンの装置を動かして撮ります。
MRI検査、入院前PCR検査
血管造影検査前にやった内容と全く同じでした。
まとめ
まとめです。
- 手術のリスク説明の内容は不安になるが、今後の破裂の可能性を考えて決意を
- 手術前の薬は10日前から服用開始
- 入院前の事前検査あり(血液検査、レントゲン、MRI、PCR検査)
以上。最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでもこの病気の治療で不安な方への参考になれば嬉しいです。